こちらのブログが初めての方、ご訪問いただきありがとうございます!
「映画のタイトル+解説(感想)」で検索してくださってこちらにいらっしゃった方には大変申し訳ないんですが、できれば第1回目の記事をご覧いただいて、私の自己紹介と本ブログの趣旨をご理解いただければと思います。
さて、今回批評する映画はこちら!

それでは「パンク侍、切られて候」批評いってみよー!!!!
[あらすじ]
・芥川賞作家・町田康が2004年に発表した異色時代小説を、「新宿スワン」の綾野剛主演、「TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ」の宮藤官九郎による脚本、「狂い咲きサンダーロード」の石井岳龍監督のメガホンで映画化。
・江戸時代を舞台に、隠密ミッションをめぐって繰り広げられる10人の男たちの腹の探り合いと、1人の女をめぐる恋の行方、そして謎の猿将軍が明かす驚がくの真実を描き出す。超人的剣客にして適当なプータロー侍の主人公・掛十之進を綾野が演じ、喜怒哀楽と活劇が入り交じる難役に挑む。共演にも北川景子、東出昌大、染谷将太、浅野忠信、永瀬正敏ら豪華実力派俳優陣が集結。さらに物語の鍵を握る猿将軍・大臼延珍(デウスノブウズ)を、永瀬正敏が特殊メイクで演じる。
[スタッフとキャスト]

なぜ石井という名前が付いたのかというと、タランティーノ監督が好きな日本映画監督が「石井」と付く苗字の人ばかりだそうでww
タランティーノ監督が大好きな「石井」監督こそ、今作の監督である石井岳龍さんなんですよね!!
マッドマックスが公開された1979年の翌年の1980年、卒業制作で作った「狂い咲きサンダーロード」は、日本版マッドマックス2と呼ばれ、1981年公開のマッドマックス2よりも早くマッドマックスの新たな展開を映像化していたという、なんという先見の明がある人なんでしょう。
バイオレンス描写、荒廃した世界観、スピード狂、これだけでも映画に強烈なインパクトを与えるのですが、監督の場合はロック、パンクロックも映画に取り入れることで、さらに超個性的な唯一無二な作品に仕上がっている。
映画を見る、というより打ちのめされる(褒めてます)タイプの映画を作る人だと思います。
それでは映画の感想でっす!!
[映画の感想]
カタブツはオダブツ!!
ストレスで頭を抱える現代社会に贈る、阿鼻叫喚の極楽地獄を楽しめ!!!!
良作?駄作?
ハッピーエンド?バッドエンド?
そんなの気にする必要ねぇ!! この映画には関係ねぇ!!!!
既成概念を壊せ! ただ感じろ!! 映画に喰われろ!! 打ちのめされろ!!!
2時間だけ異世界に行こう!
今まで見たことないものを見よう!
今まで聞いたことない曲を聴こう!
今まで体験したことない感覚を味わおう!
世の中クソ真面目に生きるのが全てじゃない!
ルール通りじゃつまらない!!
パンクに行こうぜ!
粋に生きろ!!!
[世の中真面目に生きてもさ]
はい、鑑賞を終えたMachinakaでございます。
とても映画の感想とは思えない、意味不明なごたくを並べてすいません。
ネタバレできないのであまり具体的なストーリーは言えないですけども、こちらの映画、予想の遥か斜め上をいく結末で、本当に類型化が難しい作品でした。
普通ですね、「アクション物だよ」とか「サスペンスだよ」って、簡単に映画は類型化できるんですけど、この映画はムリですwww
そう簡単に観客を分からせようとしない、強烈な個性の塊をぶつけられ、普段はスラスラ言葉が出てくる私ですが、今回は言語化すら難しい。いや、言語化するのが申し訳ないくらいです。
ストーリーのあらすじだけを言って仕舞えば、すごく簡単ですよ?
侍の綾野剛が、所属する班の危機を救うために奔走。恋愛あり、バトルあり、策略ありのエンターテイメント大作なんです。でも、大事なのはストーリーじゃない!!!!決してストーリーを追いかける映画じゃないです。
むしろ、ストーリーを追いかけるのに必死になってると、映画の楽しみを見失うことでしょう。
映像と音響が使える映画という媒体だからこそ、ちょっとしたセリフの面白さやカメラワークの巧さ、特撮を使ったかと思いきや、大胆すぎるCGもあり、全てのレベルが最高水準にあることは間違いないです。
しかし!! 大事なのは、そんな最高水準の映画技術を「パンク侍」という一つのコンセプトに注ぎ込んだことで、もはやアートに昇華(監督は嫌がるかもしれないけど)したとも思える、今まで見たことのない怪物のような様相を呈していました。
なので、すごく頭の固い人、いわゆるカタブツの人は、この映画を見て意味がわからなかったり、「え?こんな終わり方?」「ってかあの動物・・・」って疑問が100個くらい沸いてくると思うんです。
でも、何も考えずにただただ受け入れてほしいと思います。頭が固くなってカタブツになった瞬間、この映画が受け入れられなくなった瞬間、オダブツになってしまいます。。。
人間ですね、年をとると、これまでの経験から物事を類型化して、頭に流し込もうとするんです。でも、この映画は類型化できないし、したくない作品です。
頭に強烈なインパクトが残って、「パンクって何だっけ?」「侍って何だっけ?」って思うこと間違いなしです。
パンクと侍なんて、天ぷらとスイカのように食べ合わせが悪い組み合わせのように見えますけども、そんな組み合わせとか考える必要ないんですよ。
世の中、まじめに考えすぎると、まじめに生きすぎてもよい事はない。頭の中を空っぽにして暴れて踊って本能のままに生きるってのが今作に込められたメッセージだと思います。
綾野剛さんをはじめ、各キャラクターは、言い方悪いけど真面目な人はいませんww みんな明日のこととかあまり考えてませんw
今やるべきことをやって、今楽しそうなことに興じて、即興的に人生をいきている。絶対将来のための貯金とかしてなそうな連中ばかり出るんですけど、裏を取れば瞬間瞬間を大切に生きてるってことなんです。
現代社会に疲れている皆さん、今作を見て日常生活では味わえないパンク魂を感じてください。
[時代劇コメディに新たな風が吹いた]
類型化できない映画だとか言っておいて、こんな見出しつけてすいませんね。。。
あえてですよ!? あえてこの映画にジャンルを加えるならば、一番ふさわしいのは「時代劇コメディ」だと思ってます。少なくとも私はコメディとしてみました。
後述しますが、俳優たちのありえない姿・演技、台詞の端々に混ざっている「マジで?」のような現代語遣い、第4の壁を越える演出、、コメディの要素が多く含まれています。
最近ですね、「のみとり侍」とか「超高速参勤交代」とか、時代劇とコメディを掛け合わせた邦画が多く公開されています。
ただ、今作は他の時代劇コメディとは一線を画す映画だと断言できます。なぜなら、「明確なゴールや話の道筋があまりない」からなんですね。
普通映画というのは、30分くらいで映画の目的だったりゴールだったりを観客に提示するんですよ。下手したら、予告編で既に伝えてるかもしれないんですけど。でも、今作は予告編だけ見ても意味がわからないですよね。ただ綾野くんがカッコいい!って思う映画ですよね笑
一応ですね、今作にもひとつのゴールが設定されているんですが、どう考えても関係ない描写だったり、あえて時間をすごく遡ってストーリーがまったく進まなかったり、正直メチャクチャなところが多いんですよww
だからこそ、ゴールが何か予測できないし、次何が起こるか分からない。この作り方自体に、さっき伝えた「瞬間瞬間を大切に生きること」のメタファーになってるというか、、、
時代の流れに、大衆に迎合せずに、自分の作りたいものを作るという意思が伝わってきました。
[映画ファンにとっては最高!いつもと立場が天地逆!?名優たちの迷?演技]
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